【Windows】プログラミング向きパソコンの選び方を解説する
▼この記事を書いたひと
フリーランスみやしも(@miyashimo_blog)です。プログラミングやWebサイト制作に関するITの情報を幅広くお届けしていきます。
【Windows】プログラミング向きのパソコンの選び方について解説する
これからプログラミングを始めようと考えている方の中には、既に持っているWindowsのパソコンを使いたい。または、使い慣れている・他の用途と併用したいといった理由から、Windowsのパソコンの購入を検討している方も多くいる事と思います。
そこで今回は、プログラミング向きのWindowsパソコンの選び方について、詳しく解説してゆきます。
▼この記事はこんな方におススメ
- プログラミング向きのパソコンの選び方が知りたい
- 自分のパソコンでプログラミングが始められるかが知りたい
プログラミングに向いているパソコンのスペック
プログラミング作業では複数のソフトを同時に使用したり大量のデータを処理するといった様な、パソコンの性能を必要とする場面が多くあります。このため、安定・快適に作業を行うためにもスペックを考慮したパソコン選びが大切です。
プログラミング向きパソコンのスペック
プログラミング用にパソコンを選ぶ際は、次のスペックを基準に検討するのがおススメです。
CPU:Core i5以上
メモリ:8GB以上
ストレージ:SSD・256GB以上
ディスプレイ:13インチ以上
CPUは『Core i5』の選択がおススメ
CPUを簡単にいうならパソコンの動作速度に関係する部品のことで、人に例えるなら『頭脳』の役割を果たす、パソコンの中心的な存在です。
例えば、頭の回転が速い人ほど処理能力に長けているのと同じ様に、CPUも性能が高いほどパソコンの動作速度が高くなります。
CPUはメーカーやブランドの種類が多岐に渡るので全てを知る必要はありません。初心者向けのパソコン選びではIntel社のCPUブランド『Intel Core』を基準に考えるのが分かりやすくて、おススメな選び方となります。
また、このCPUにはCore i3・Core i5・Core i7といったモデルが存在しますが、基本的には数字が高くなるほど高性能(高価格)です。モデルによる違いを整理すると次の様になります。
▼Intel Coreモデルによる違い
- Core i7(高性能・高価格):プログラミングやゲーム・動画編集向き
- Core i5(高性能):一般向けの高性能CPU。プログラミング作業向き
- Core i3(低性能・低価格):ネットやWord、Excelなどの簡単な作業向き
冒頭でも述べた通り、プログラミング作業ではパソコンの処理能力が求められる場面が多くあるため、CPUもある程度性能の高い『Core i5』以上のモデルから選択するのが推奨されます。
メモリは8GB以上がおススメ
メモリは一時的にデータを記憶しておくため部品の事で、パソコンで複数の作業を同時にこなす状況に大きく影響します。
メモリは『机』に置き変えるとイメージがしやすく、例えば、机は広い方がより多くの物が置けるので作業効率が上がりますが、これはパソコンも同様で、基本的には多くのメモリを積んいた方が作業効率が高く なります。
また、一般的に売られているパソコンは4GB、8GB、16GBといった様に、搭載するメモリが分かれています。
プログラミング作業では様々なソフトを同時に使用する場面も多いため、搭載メモリに関しては、余裕を持たせて8GB以上のメモリを積んだパソコンを選ぶのが推奨されます。
ストレージはSSD・256GB以上がおススメ
ストレージは文章ファイル・写真・動画などのファイルを、パソコンに保存しておくための部品の事です。
ストレージにはHDD(ハードディスク)・SSDという2種類が存在しますがSSDの方が読み書きが早くより高性能です。
HDDに比べると価格は高くなりますが、HDDには無い、次の様なメリットが得られるため、お金に余裕があるならSSDを積んだWindowsパソコンを選ぶのがおススメです。
▼ストレージにSSDを選ぶメリット
- パソコンの起動が早くなる
- プログラムの実行速度が上がる
- 衝撃に強く、静かで発熱も少ない
また、容量については一般的には128GB・256GB・512GB・1TBといった選択肢が用意されています。ストレージの容量が増えればパソコン動作も速くなる、といった様な事はありませんので、ここは単純に、パソコンに保存できるファイルの容量と考えればOKです。
プログラミング作業では様々なソフトをインストールして使うため、容量にもある程度の余裕を持たせた選択が必要です。
よって、ストレージはSSD・256GBから選択する事が推奨されます。
ディスプレイは13インチ以上がおススメ
プログラミング向きのパソコンでディスプレイのサイズを選ぶ際の基準ですが、最低でも13インチ以上から選ぶのがおススメとなります。
プログラミングはディスプレイと向き合いながら長時間タイピングを行う作業です。このため、長時間作業しても疲れないサイズ感を、ノートパソコンであれば本体のサイズにも関わるため、持ち運びしやすさを意識したサイズを選択する事が大切です。
デスクトップパソコンであれば21.5インチを、ノートパソコンであれば13.3インチ(A4サイズ程度) から16インチの間を基準に選ぶのが推奨されます。
自分のパソコンのスペックを調べる方法は?
すでにWindowsのパソコンを持っており、自分のパソコンがプログラミングに適しているか気になる方には、次の記事がおススメです。
パソコン選びで失敗しないためにも、推奨スペックや自分のパソコンのスペックを調べて、比較・検討を行うことが大切です。
ノートパソコンとデスクトップパソコンの違いやメリット・デメリットについて解説する
Windowsのパソコンを選ぶにあたり、ノートパソコンかデスクトップかのどちらが良いのか?という疑問があるかと思いますが、この点について、それぞれのメリット/デメリットを交えつつ解説を行います。
ノートパソコンのメリット/デメリット
プログラミング用パソコンに『ノートパソコン』を選択するメリット/デメリットは次の通りです。
ノートパソコンを選ぶメリット
- プログラミング作業をする場所が自由に選べる
- 勉強会やセミナーなどのイベントにも持ち込むことが出来る
- 作業をする姿勢(座る・立つ)が簡単に変えられる
ノートパソコンを選択するメリットには、何と言っても作業場所を自由に選べるという点があります。例えば、コワーキングスペースで集中して作業したり、勉強会やセミナーに参加する、気分転換で場所を変えるといった行動も、ノートパソコンであれば容易に実現できます 。
最近ではノートパソコン自体の性能の進化・電源やWi-Fiが備わった飲食店、公共施設の充実という両側面から、メリットが最大限活かせる環境が整いつつあります。
また、ノートパソコンをおすすめする理由として、パソコンを扱う姿勢が変えやすいという点も見過ごせません。
プログラミングは長時間パソコンと向き合い作業するため、思っている以上に体に負担がかかる作業です。現在では立ち姿勢でパソコン作業をする『スタンディングデスク』も主流になりつつありますし、姿勢に対して工夫が利くのも、ノートパソコンならではのメリットと言えます。
ノートパソコンを選ぶデメリット
- ディスプレイサイズの変更が出来ない
- 拡張性・カスタマイズ性が低い
- デスクトップと比べると比較的高額になる
ノートパソコンは特性上ディスプレイのサイズを後から変更する事は出来ませんし、また、スペックを後から上げるといった事にも対応できません。(※一部ノートパソコンによってはメモリ増設は可能)このため、スペックにに対しては取り返しがつかないという、根本的なデメリットを抱えています。
このデメリットをカバーする方法としては余裕を持たせて高スペックPCを選択する、ディスプレイやキーボードなどの操作感を店頭で確認し検討するといった様になります。
デスクトップパソコンのメリット/デメリット
プログラミング用パソコンに『デスクトップパソコン』を選択するメリット/デメリットは次の通りです。
デスクトップパソコンのメリット
- ディスプレイのサイズが自由に選べる
- メモリやストレージなどの拡張が行いやすい
- 高性能のパソコンが比較的安価で買える
デスクトップパソコンのメリットとしては、ディスプレイを始めとする周辺機器が自由に選べる(後からでも自由に変えられる)、メモリやストレージなどの拡張が可能といったパソコンのカスタマイズが行いやすい点が挙がります。
ディスプレイはノートパソコンには無い大型のサイズを好みで選択出来ますし、また、パソコン本体のサイズが大きい事からメモリやストレージを後から増設するといった事も容易となります。
デスクトップパソコンのデメリット
- パソコンを置くスペースとデスクが必要
- 外出時に持ち運びが出来ない
デスクトップパソコンを置くためにはそれなりのスペースが必要ですし、デスクの購入費用など、予想外の出費がかさむ場合もあります。
また、持ち運びが出来ないという点は、プログラミングの学習には圧倒的不向きとなるため、初心者におススメは出来ません。(※初心者がノートパソコンを買うべき理由については後述)
最初の1台を選ぶならノートパソコンがおススメな理由
もしこれからプログラミングを初めたいと考えている方で、パソコンを所有していなければ最初の1台には『ノートパソコン』の購入が断然おススメです。
なぜなら、持ち運びが出来るノートパソコンであれば、移動先でも喫茶店などに入れば気軽に作業が出来ますし、勉強会やセミナーに参加すれば、スキルアップや情報収集といった事も容易になるからです。
これからプログラミングを始める方には、例えばエンジニアを目指したり、WEBサービスを立ち上げたい、といった目標がある方も多いと思います。そんな初心者の方にとってこそ、ノートパソコンの『作業場所が自由に選べる』というメリットは、目標達成の為のこの上ないアドバンテージとなります。
また、最近のノートパソコンは性能も高いため、プログラミングの多くの作業がカバーできます。デスクトップパソコンも魅力的ですが、2台目以降の選択でも遅くはありません。
以上の事からも、最初の1台には『ノートパソコン』の購入するのがおススメとなります。
WindowsやMacの違いやメリット・デメリットについて解説する
パソコンには大きく分けて『Windows』『Mac』の2種類のOSがあります。
- Windows:Microsoft製
- Mac:Apple製
メーカーや使い勝手などの大きな違いはあるものの基本的にはいずれのOSでもプログラミングは可能です。とはいえ、Windows・Macの選択で迷う方も多いと思いますので、本項ではそれぞれのメリット・デメリットについて整理。詳しく解説を行ってゆきます。
Windowsを使用するメリット/デメリット
プログラミングにWindowsを使用するメリット・デメリットは次の通りです。
▼Windowsのメリット
- ネットの情報が豊富にあり情報収集や勉強がしやすい
- パソコンの選択肢が豊富にあり、Macより比較的安価で入手しやすい
- 無料で提供されているプログラミング向けのソフトが多い
- Windowsアプリの開発との相性が良い
▼Windowsのデメリット
- iOSアプリの開発・リリースが難しい
- PHP・Python・Rubyなどの言語を使用するには導入作業が必要
Windowsはそのシェア率の多さから、プログラミングを勉強するうえでの情報収集がしやすいというメリットがあります。また、Macのパソコンより比較的安価で入手できるため、プログラミングの初期投資を抑える事が可能です。
初期投資を抑えつつ、情報集し易い環境でプログラミングを始めたい。そんな方にWindowsが向いていると言えます。
一方で『iOSアプリ』の開発にはWindowsでは適していないため、もしスマホアプリの開発者を目指してプログラミングの学習を始める方はMacを選択するのが最適です。
Macを使用するメリット/デメリット
プログラミング作業にMacを使用するメリット・デメリットは次の通りです。
▼Macのメリット
- iOSアプリの開発・リリースとの相性が良い
- LinuxがベースになっているためWEB系の開発との相性が良い
- キーボードやトラックパッドなど、デバイスの品質が高く操作性が高い
- PHP・Python・Rubyなどのプログラミング言語が標準で利用できる
▼Macのデメリット
- パソコンの価格が比較的高くなる
- Windowsアプリの開発との相性が悪い
Macのパソコンには、同じApple社が提供している『iOS』の開発・リリースとの相性が良いというメリットがあるため、スマホアプリの開発者を目指してプログラミングの学習を始める方にとってMacを選択するのが最適と言えます。
また、OSはLinuxがベースとなっているため、同じLinuxが使用されるWEB系アプリケーションとの相性が良く、プログラミング以外でもLinuxやコマンド操作などの知識を身に付けやすいメリットがありますが、その分、普段のパソコン操作への難易度も上がるという特徴を持ちます。
プログラミングの目的に合わせてOSを選択しよう
本章ではWindows・Macそれぞれのメリット/デメリットについて解説を行いました。
▼メリット/デメリットのまとめ
- シェア率が高いWindowsの方が情報収集しやすい
- Windowsの方が比較的安価で入手しやすい
- 初心者向けのプログラミング言語は両方で利用可能
- iOSアプリの開発・リリースをするならMacが適している
- LinuxがベースであるMacはパソコンの作業難易度が高い
Windows・Macにはそれぞれのメリット・デメリットがあるため、プログラミング用途でパソコン選びをする際にも、どちらか一択で
あくまで、プログラミングの目的や利用の背景に合わせてパソコンを選択していく事が大切です。
プログラミングに最適!Windowsパソコンのおススメを紹介します
ここからは、本記事で解説してきた推奨スペックに基づき、おすすめのWindowsパソコンについて紹介してゆきます。
▼プログラミング用パソコンの推奨スペック
- CPU:Core i5以上
- メモリ:8GB以上
- ストレージ:SSD・256GB以上
- ディスプレイ:13インチ以上
▼おすすめWindowsノートパソコン
- Surface Laptop
- Lenovo IdeaPad シリーズ
- Dell XPS13 シリーズ
Surface Laptop
SurfaceはWindowsを開発したことでも知られるMicrosoft(マイクロソフト)製のパソコンです。タッチパネルに対応しており、タブレットからデスクトップまで、様々な型のモデルが用意されています。
中でも13.5型のディスプレイを搭載したビジネス向けモデル『Surcece Laptop』はコンパクト・軽量で、機能性ともに充実しており、プログラミング用途に最適です。
▼公式サイト
Lenovo IdeaPad
Lenovo(レノボ)が販売する『IdeaPad』シリーズなら、ディスプレイサイズやスペックが選びやすく、プログラミング向けのWindowsパソコンを探すのに最適です。同等のスペックを持つパソコンであれば他のメーカーよりも比較的安く買えるため、低予算でのパソコン探しをしている方にはLenovoのノートパソコンがおススメです。
▼公式サイト
Dell XPS13
DellのXPS13は、13.4インチ(A4用紙程度のサイズ)のディスプレイを搭載するモバイルノートPCです。コンパクトながらも機能性に優れているのがポイントで、ストレージ・CPU・メモリなどの豊富なオプションを自分の希望するスペックに合わせて自由に選択できます。
▼公式サイト
プログラミングで使っているパソコン紹介
最後に筆者がプログラミング作業で使用しているパソコンと、その途について紹介してゆきます。
▼使用しているノートパソコン
- パソコン:Surface Pro 6
- OS:Windows10 Pro(64bit)
- CPU:Intel Core i5-8250U(1.60GHz)
- メモリ:8GB
- ストレージ:HDD・256GB
▼ノートパソコンの用途
- ホームページ制作:PHP/HTML&CSS/Javascript
- システム開発:PHP/Java/SQL
- IDE・エディタ:eclipse/VSCode/サクラエディタ/etc..
- ソフトウェア:Photoshop/Illustrator/XD/Office/etc..
筆者であるみやしもは、Microsoft製のノートパソコン『Surface Pro 6』を使用しています。Office・タイプカバー(キーボード)・純正マウスもオプションで購入。費用としては合計で13万円前後となりました。
主な用途としてはWEBサイトの制作で、HTML&CSSやPHPのプログラミング作業をメインに使用しています。一方では、デザイン関連の作業でもしており、Adobe社のPhotoshop・Illustraotr・XD等のデザイン用の編集ソフトも使用しますが、いずれの作業時にも軽快に動作しています。
※あくまで個人の感想となります。プログラミング言語・ソフトウェア等の使用条件によっては上記のスペックでは不十分な場合がある事をご了承ください。
まとめ:自分にとって最適な一台を見つけよう
今回は、Windowsのパソコンでプログラミングを始めようと考えている方に向けて、プログラミングに使うパソコンのスペックや選び方、そして、おススメなパソコンについて紹介してきました。
▼プログラミング用パソコンの推奨スペック
- CPU:Core i5以上
- メモリ:8GB以上
- ストレージ:SSD・256GB以上
- ディスプレイ:13インチ以上
プログラミング作業には、複数のソフトを同時に使用したり大量のデータを処理するといった、パソコンの性能を必要とする場面が多くあります。このため、ストレスなく作業を行うためにも快適に動作する、十分なスペックを備えたパソコン選びが大切です。
また、ディスプレイのサイズは13インチ以上の『ノートパソコン』の購入が推奨となります。
Windowsのパソコンにはメーカー・スペック・サイズの選択肢が豊富にあるため、購入の際は迷うことも多いと思います。なので最初は店頭で実際にパソコンに触れてみたり、作業環境を思い浮かべたり、イメージを重ねながら購入するパソコンを検討するのも良いと思います。
自分にとっての最高の一台を手にして、ぜひプログラミングにトライしてみて下さいね。