PHPの基本的な構文・文法を解説【プログラミング入門】

  • PR
  • プログラミング
PHPの基本的な構文・文法を解説【プログラミング入門】

この記事ではプログラミング言語「PHP」基本的な構文や文法について解説していきます。



▼この記事で分かる事

  • PHPの基本的な構文・記述ルールについて
  • PHPで使えるデータ型や演算子の種類について
  • 繰り返しや条件分岐などよく使う文法の解説



▼この記事を書いたひと

フリーランスみやしも(@miyashimo_blog)です。プログラミングやWebサイト制作に関するITの情報を幅広くお届けしていきます。

PHPの基本構文

プログラミングにおける構文とはコードがどのように記述されるべきかを定義するルールのことです。はじめにPHPの基本的な構文について解説していきます。

PHPタグ|コードを書く場所

PHPのコードは「PHPタグ」というタグの中に書く事で正しく実行できます。PHPタグは具体的に次の様にして、開始位置に<?phpを、終了位置に?>をそれぞれ記述します。



▼コード

<?php
  // PHPコードはここに書きます
  echo "Hello, World!";
?>
PHPでは上記の様にコードをPHPタグで囲う事によって、PHPのコードをHTMLや他の言語から区別できる様になります。

命令の分離|必ずセミコロンを付ける

PHPでは文の終わりに必ずセミコロン(;)を付けます。



<?php
  echo "Hello!";  // セミコロンで文の終わりを示します
?>



プログラミングでは何らかの処理を行う1つの命令を指して「文(ステートメント)」と呼びますが、PHPのセミコロンはその文が終了したことを示します。

セミコロンをつけ忘れるとPHPの実行時にエラーになるので注意しましょう。PHPのコーディングでは文の終わりに必ずセミコロンを付ける習慣を持つことが大切です。

コメント|コードにメモを残す仕組み

PHPではコード内にメモを残すために「コメント」が利用できます。PHPのコメントには次の2種類があります。



▼PHPのコメント

  • 一行コメント: //または#で始まり、その行の最後まで適用される。
  • 複数行コメント: /*で始まり*/で終わることで複数行に渡り適用される。



▼コード

<?php
  // これは一行コメントです
  $name = "Miyashimo";  // ここから書く事もできます

  /* 
   これは複数行コメントです。
   */
  $name = "Miyashimo";
?>
コメントはメモを残すための仕組みなので、コード内に書かれたコメントはプログラム実行時に全て無視されます。誰でも理解できる可読性の高いコードにするためにも積極的に利用しましょう。

PHPの変数について

変数はプログラム内でデータを一時的に保存する「箱」の様な仕組みです。ここではPHPの変数に関する基本的な情報をお届けします。

変数の宣言と代入

PHPの変数は必ずドル記号($)から始まります。変数名にはアルファベットや数字、アンダースコア(_)を使用できます。また宣言した変数に値を代入するには等号(=)を使います。



▼コード

<?php
  $message = "こんにちは!みやしもです!";
  echo $message;
?>
PHPは「動的型付け言語」なので変数の型は代入された値によって自動的にデータ型が決められます。変数のデータ型について引き続き解説していきます。

PHPの主なデータ型

データ型はプログラムで扱う値の種類を示す分類のことです。ここではPHPの基本的なデータ型について解説します。

整数型(Integer)

整数型は整数値を表すデータ型です。整数型には負の数、ゼロ、正の数が含まれます。



▼コード

<?php
  $age = 25;  // 整数型
?>

浮動小数点型(Float/Double)

浮動小数点型は小数点を含む数値を表すデータ型です。



▼コード

<?php
  $price = 12.99;  // 浮動小数点型
?>

文字列型(String)

文字列型は文字やテキストを表すデータ型です。文字列型はシングルクォート' '、またはダブルクォート" "で囲んで表記します。



▼コード

<?php
  $name = "Miyashimo";  // 文字列型
?>

ブール型(Boolean)

ブール型はtrueまたはfalseの2つの値しか持たないデータ型です。trueは真を、falseは偽をそれぞれ意味します。ブール型は条件分岐と組み合わせて使うことが多いデータ型です。



▼コード

<?php
  $is_logged_in = true;  // ブール型
?>

配列型(Array)

配列型は複数の値を1つの変数に格納できるデータ型です。配列にはインデックスを使って値にアクセスする「添字配列」と、キーを使って値にアクセスする「連想配列」があります。



▼コード

<?php
  $fruits = ["Apple", "Banana", "Cherry"];  // 配列型
?>



PHPでは複数のデータ処理などの目的で頻繁に配列を使用します。PHPの配列に関する情報は「PHPの配列の使い方」の記事から詳しく確認できます。

NULL

NULLは変数が何も値を持っていない状態を示すデータ型です。NULLは特定の値がないことを意味します。



▼コード

<?php
  $value = null;  // NULL型
?>

演算子

演算子は変数や値に対して操作を行うための記号です。プログラミングでは演算子を使うことで計算や比較などの論理的な処理を実現できます。ここではPHPでよく使う基本的な演算子を紹介します。

算術演算子|基本的な計算を行う

算術演算子は足し算や掛け算などの、数値を使った基本的な計算を行うための演算子です。

演算子 説明
+ 足し算 5 + 3 → 8
- 引き算 5 - 3 → 2
* 掛け算 5 * 3 → 15
/ 割り算 6 / 3 → 2
% 剰余(余りを求める) 5 % 3 → 2

▼コード

<?php
  $a = 10;
  $b = 3;
  echo $a + $b;  // 結果: 13
?>

代入演算子|変数に値を代入する

代入演算子は変数に値を代入するために使う演算子です。

演算子 説明
= 右辺の値を左辺の変数に代入する $a = 5
+= 加算した値を代入する $a += 3 → $a = $a + 3
-= 減算した値を代入する $a -= 2 → $a = $a - 2
*= 乗算した値を代入する $a *= 2 → $a = $a * 2
/= 除算した値を代入する $a /= 2 → $a = $a / 2
%= 剰余を代入する $a %= 2 → $a = $a % 2

▼コード

<?php
  $a = 10;
  $a += 5;  // $a は 15 になる
?>

比較演算子|2つの値を比較する

比較演算子は2つの値を比較して、結果をtrueまたはfalseで返す演算子です。

演算子 説明
== 等しい $a == $b
=== 型も含めて等しい $a === $b
!= 等しくない $a != $b
!== 型も含めて等しくない $a !== $b
> 大きい $a > $b
< 小さい $a < $b
>= 大きいか等しい $a >= $b
<= 小さいか等しい $a <= $b

▼コード

<?php
  $a = 5;
  $b = 3;
  var_dump($a > $b);  // 結果: bool(true)
?>

論理演算子|論理値を求める

論理演算子はtrueまたはfalseの論理値を求めるために使う演算子です。論理演算子は条件分岐やループ処理の中でよく使われます。

演算子 説明
&& 論理積(AND)を表す $a && $b
|| 論理和(OR)を表す $a || $b
! 否定(NOT)の表す !$a

▼コード

<?php
  $a = true;
  $b = false;
  var_dump($a && $b);  // 結果: bool(false)
?>


加算子・減算子|値を1増やす・1減らす

加算子や減算子は変数の値を1増やす(インクリメント)、または1減らす(デクリメント)ために使う演算子です。

演算子 説明
++ 変数の値を1増やす(インクリメント) $a++
-- 変数の値を1減らす(デクリメント) $a--

▼コード

<?php
  $a = 5;
  $a++;
  echo $a;  // 結果: 6
?>

文字列演算子|文字列を結合する

文字列演算子は文字列を結合するために使う演算子です。

演算子 説明
. 文字列の結合 "Hello " . "World"

▼コード

<?php
  $greeting = "Hello " . "World!";
  echo $greeting;  // 結果: Hello World!
?>

条件分岐

条件分岐は特定の条件に応じて異なる処理を実行する仕組みです。ここではPHPで利用できる条件分岐の文法を紹介します。

if文

if文はPHPでよく使われる基本的な条件分岐です。if文を使った条件分岐は次の様に書く事ができます。


▼コード

<?php
$number = 10;

if ($number > 5) {
    echo "$number は5より大きい";
}
?>



PHPのif文に関する情報は「PHPのif文の書き方」の記事から詳しく確認できます。

switch文

switch文は特定の変数の値に基づいて条件分岐を行う文法です。変数の値に基づいて複数の条件分岐をしたい場合に有効に使えます。



▼コード

<?php
  $fruit = "apple";

  switch ($fruit) {
    case "apple":
      echo "リンゴです。";
      break;
    case "banana":
      echo "バナナです。";
      break;
    default:
      echo "不明な果物です。";
  }
?>

繰り返し文

繰り返し文(ループ)はプログラム内で同じ処理を繰り返し実行するための仕組みです。ここではPHPの繰り返し文について解説します。

for文

for文は条件を満たしている間のみくり返し同じ処理をさせることができる文法です。



▼コード

<?php
for ($i = 0; $i < 10; $i++) {
    echo $i . " ";
}
?>



PHPのfor文に関する詳しい情報は「PHPのfor文の書き方」の記事から詳しく確認できます。

foreach文

foreach(フォーイーチ)は配列やオブジェクトのループ処理をするために使います。他の繰り返し文とは異なり配列やオブジェクトの処理に特化している点で特徴的です。



▼コード

<?php
// 1.シンプルな配列のループ処理
foreach ($array as $value) {
    // ループ内の処理
}

// 2.ループ内でキーと要素を使う場合
foreach ($array as $key => $value) {
    // ループ内の処理
}
?>



PHPのforeachに関する詳しい情報は「PHPのforeach文の書き方」の記事から詳しく確認できます。

関数

関数は特定の処理をまとめた再利用可能なコードのブロックのことです。PHPにおいて関数はあらかじめ用意されている組み込み関数と、自由に関数を定義できるユーザー定義関数の両方を使用できます。

関数を定義する方法

PHPではfunctionキーワードを使って関数を定義できます。以下は引数を使ってメッセージを出力するシンプルな関数の例です。



▼コード

<?php
  function greet($name) {
    echo "こんにちは、" . $name . "さん!";
  }

  greet("みやしも");  // 結果: こんにちは、みやしもさん!
?>

この記事のまとめ

今回はプログラミング言語「PHP」における基本的な構文や文法について詳しく解説しました。いずれもPHPを使った幅広いプログラミングの目的でご活用いただきたい情報です。



このほか当ブログではプログラミングで役立つ情報を多数掲載しています。あわせてご活用くださいませ。



▼関連記事を探す

プログラミングの記事一覧

今回は以上となります。最後までお読みいただき、ありがとうございました!